デジタルTCGは紙のTCGの上位互換なのか

2017年10月21日

最近TCG業界の売上がかなり悲惨なことになっているらしい。良い機会なので、これまでTCGをプレイする側としても売る側としてもTCGに触れてきて感じたことなどをまとめて書こうと思う。

紙のTCGが廃れた原因

これに関しては色々な所で言われている通り、シャドウバースやハースストーンといったデジタルTCGが普及した事が原因です。というよりぶっちゃけ全部シャドウバースです。ハースストーンは、それなりにプレイングの差が出るので、強いプレイヤーが楽しさを持って行ってしまうから弱いプレイヤーが余り楽しめません。なにより海外産なので、皆さん大好きなスタートダッシュが出来ません。

TCGは元々対戦ゲーム界でも最もプレイングを必要としないゲームです。だってハンドスキルとか関係ないからね(それが流行っている理由でもある)。その良くも悪くもライト層向けのゲームをプレイしてきた人達からすると、国産の、運ゲーで勝てる事が多いシャドウバースに人が集まる事は必然です。

元々遊戯王オンラインとかマジックオンラインとかデジタルでカードがプレイできるサービスはありましたが、当時は”形の無いものに金を出すのは勿体無い”という意識が一般的だったので、紙のTCGがまだ元気でした。しかしスマホゲームの普及でデータを資産として見なす層が増え、当時の意識が大きく変わりました。そのタイミングでシャドウバースが発表され現在の地位を獲得したという流れです。

元々カードゲームはカードでプレイする必要もなく、大会に出ないならカラーコピーして遊んでも問題なく遊べるゲームです。つまり大会に出ないならカードを買う必要なんて全く無いのです。それが買われていた理由は、コレクションとしての価値。今のソシャゲでガチャをみんな回すのも同様で、”大勢が欲しいと思っているものを手に入れる優越感”によってカードは買われていました。デジタルのカード資産が現実の物と同等に扱われるようになったため、結果として紙の価値を下がりました。

TCG界隈の2つの層

元々この記事を書こうと思った理由はこのツイートを見たからです。


気になる方はこの「池っち店長」のツイートを見てみると良いかもしれません。直近のツイートを要約すると、”紙はコミュニケーションツールとしてデジタルより有用”という事なんですけどその点を話す前に、15年以上前からあるTCG界隈の2つの層について書きたいと思います。

”TCG界隈の”というと特別な響きですが、なんと言う事はないガチ勢カジュアル勢です。ただライト層が集まるTCG界隈でこの話題はかなりデリケートです。ですが僕の思うことを全て書こうと思います。

ガチ勢は”強さこそ全て”と、いうよりは競技としてカードゲームを始めて競技として楽しんでいる勢力です。結果としてカジュアル勢より強いので、見下すような形を取る事があります。カジュアル勢は”ごっこ遊び”としてカードゲームを始めた層です。(元々遊戯王などはごっこ遊びのおもちゃとして作られた)”勝てないからカジュアル勢に天下る”事もあります。そういった輩はガチ勢を煙たがり、独自の思想を語り、”カジュアルで遊ぶ方が正解”と主張します。要するにこの2つの勢力は一生相容れない中なのです。この「池っち店長」はそのカジュアル勢の権化の様な存在です。

ガチとカジュアル正解はどちらか

先に書いておくと僕はガチです。理由としては目標を持ってゲームに取り組むことが好きだからです。カジュアル勢を直接批判するわけではありませんが、関わりたくないです。カジュアル勢もガチ勢と関わりたくないので、お互いの利害は一致しています。

「池っち店長」は完全にカジュアルですが、TCG界隈では発言力があるため、TCG業界としての発言と取られて、ガチ勢に攻撃されます。彼はそれらを”アンチ”と呼んでいますのがただの必然です。

実際大会に出てもこういう事をする人はいます。そういった際には本当に大会に出たくなくなります。正直気持ち悪すぎる。カジュアル勢なのになんで勝ちを目指す大会に出るの?と言う疑問は解消されていません。

話が反れまくりですが、どっちが上とかどっちが良いとかはないですが、お互いに関わらないのが一番だと思います。カレーが好きな人とラーメンが好きな人で、カレーとラーメンどっちがおいしい食べ物か?という議論をするようなものです。

ガチ勢は”勝てるから楽しいカジュアル勢は”勝てないから別の部分で楽しさを得る”と言った感じですね。

紙のTCGの利点とは?

「池っち店長」は紙のTCGはデジタルTCGよりもコミュニケーションという観点で優れていると主張していますが、デジタルTCGもSNSや通話などでコミュニケーションが取れるし、先程挙げた「行っけぇ!バハムート!」みたいなやり取りを求めている人も殆どいないので、そこで紙のTCGの優位性を主張するのは全く的外れだと思います。

この手の話は電子書籍と紙の本にも同じ事が言えるので、その辺りの経験から話をさせていただきます。僕は漫画から文学、ビジネス書までめちゃくちゃ本を読みます。ゲームにめちゃくちゃはまっているときは読書量が減りますが、多いときには年間1000冊以上読みます。その殆どを”紙の本”で読みます。勿論電子書籍も活用しますが、紙の本には”指でページをめくる”という動作があります。(人は体を動かしながらの方が頭に知識が吸収されやすいと言うのは結構有名な話なので割愛します。)その”主導的”に動く行動が知識の吸収を助けるわけです(スマホのスワイプでは弱い)。逆に動画の様なものは”受動的”なので、知識が吸収されにくいです。動画ばかり見てると馬鹿になります。

という前提の元にTCGの利点を考えると、コミュニケーションなんてものを挙げるのはささいなことです。と言うよりSNSや通話でコミュニケーションを取る方が現代のコミュニケーションと言えるのではないでしょうか。

利点が在るとすれば、手にカードを持って、プレイする動作の価値を主張したり、相手の顔色や目線を見てそれを読みの材料にしたりとかそういったことを利点として挙げないと説得力がないと僕は思います。

まとめ

結果としてデジタルTCGが普及し、紙のTCGが廃れているので、求められている事はお手軽さと言うことです。どんなに面白い紙のTCGが出たとしても、今後爆発的に流行ることを難しいと思います。僕は紙のTCGでプレイするのも好きですが、先に挙げた様な気持ち悪い対戦相手が来るリスクや練習の効率性を考えるとやはりデジタルをプレイしたいです。俺はPUBGやるけどな!

ちなみに僕は「池っち店長」が大好きなので紙の復興を頑張って欲しいです。無理でしょうが。